ものぐさ派でも絶対できる 「汚い男にならない」5つのポイント

 男性専門のネイルや眉毛カットのサロンが人気だそうだ。予想に反し、若者よりも40~50代の男性客が多いという。

 加齢とともに、人はだんだん“汚く”なっていく。それに打ち勝つためには、何らかの対策が必要。しかし、手間や多額のお金をかけてまで……という男性は多いだろう。

 そこで、「ぐ~たらな私のはじめてのアンチエイジング」などの著書がある東京警察病院形成外科の澤田彰史医師に、ものぐさ男でもできる絶対に押さえておきたい「男の美容学」を聞いた。ポイントは5つだ。

(1)日焼け止めを塗る

「皮膚の老化度は、7~8割がた紫外線を浴びた量で決まります。紫外線が肌のコラーゲンを破壊し、皮膚の中に、老化を促進する活性酸素を増やすからです。紫外線をシャットアウトするためには、日焼け止めが必須です」
 3時間に1回、日焼け止めを塗る。汗をかいたらその都度塗り直す。一年中、曇りの日でも塗る。
「日焼け止めは、SPF20~30程度のものを選んでください。商品のタイプは、自分の好みのもので結構です」

(2)日付が変わる前に就寝してしまう

「夜寝ている間に、体内では新陳代謝に必要な成長ホルモンとメラトニンという2つのホルモンが分泌されます。睡眠時間が短ければ、臓器や細胞の新陳代謝がスムーズに行われません。つまり、新しいものに変わらないのです」
 メラトニンは、老化を促進する活性酸素を抑制する作用もある。
「成長ホルモンは、夜10時から深夜2時にかけて分泌のピークを迎えます。10時までに寝るのはサラリーマンには困難でしょうが、せめて12時を回るまでに寝てください」

(3)1週間の摂取カロリー量を3割減らす

「エサを好きなだけ食べているマウスと、エサの量を制限したマウスを比べた実験で、後者の方が寿命が20%伸びました。飢餓モードにならない程度に食事量を極力減らすと、基礎代謝を維持でき、太りにくい。体内の脂肪が少なく、血流もいいので、皮膚のくすみがなく、張りがよくなります」
 アンチエイジングを研究する日本抗加齢医学会に所属する医師の多くは、「腹六~七分目」を実践しているという。
 夕食のご飯のお代わりを減らす、肉のおかずを野菜のおかずに替える、週末断食をするなどして、1日あるいは1週間単位でカロリー摂取量を3割減らすことをまず目標に。

(4)色の濃い野菜やネバネバ食品、鮭を

 色の濃い野菜は、トマト、ナス、ニンジン、カボチャ、小松菜など。ネバネバ食品は、山芋、オクラ、納豆。そして、鮭。これらは抗酸化作用(活性酸素を抑制する作用)が強い食品だ。
「本来は、野菜、魚、大豆・大豆加工食品などをおすすめするのですが、漠然としたくくりだとつい忘れがちになってしまいます。でも、色の濃さ、ネバネバ、鮭の3つなら頭に入れやすい。定食屋で選ぶ時の参考にしてください」
 鮭は、アスタキサンチンという成分を含んでいて、魚の中でも抗酸化作用に優れている。

(5)禁煙する

 たばこは人体をサビつかせ、老化や病気を進行させていく。
「禁煙がベストです。しかし、どうしても難しければ、ビタミンCをサプリメントで取ってください。1日2000ミリグラムまでは過剰摂取になりません。前の項で挙げた食材やサプリメントで抗酸化物質を意識して取るとよい」

 5つのポイントは、澤田医師がすべて実践していることでもある。早速始めよう。