鍛えて酒が強くなった人ほど危ない…急に“千鳥足”その元凶は?

<心あたりがある人は気は要注意>

「風邪薬や鎮痛剤がこのパターンです。睡眠薬や安定剤はアルコールが加わることで薬効が強く出て、より早く酔っぱらった状態になったり記憶が飛んだりします。抗うつ剤を飲んでいる人もお酒を飲んではいけません。アルコールは中枢神経を抑制する作用があるのでお酒をたくさん飲む人はそれだけでうつの原因になります。うつの治療のために抗うつ薬を飲み始めたら、お酒をやめなければ効果は出ません」

 急に酔っぱらう人のなかには病気が隠れていることも。例えば肝臓の病気だ。肝臓に問題が起きればアルコールの代謝能力が落ち、脳への影響は長く、広範囲に広がる。
「肝臓に脂肪がつく程度では代謝が落ちることはありませんが、肝硬変が進むとすぐに酔いが回ります。糖尿病も“千鳥足”の原因です。糖尿病性の神経障害を患っていると、足の感覚が麻痺している場合があります。しかも、その中には、お酒好きが高じてアルコール性末梢神経障害を患っていることも。そうなると、普段は意識していなくとも、ちょっと酔っぱらうだけで足に力が入らなくなり、千鳥足になるのです」

 過去のお酒の強さを過信し千鳥足となって転倒、骨折するのはバカバカしい。心当たりがある人は気をつけよう。

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