冬こそ用心…ひび割れ、あかぎれと思ったら水虫だった

「角質増殖型は、見た目がひびやあかぎれそのもので、一見しただけでは専門医でも水虫だとは分かりません。毎年、冬になるとかかとがカサカサして粉を吹くとか、かかとがひび割れして靴下が引っかかるという人が、検査してみたら実は水虫だったというケースがたくさんあります。水虫なのにひびやあかぎれだと思い込み、尿素の入った軟膏や保湿クリームをいくら塗っても治りません」

 趾間型や小水疱型は、皮膚が白癬菌を追い出そうとバトルするため、かゆみなどの症状が強くなる。

 一方、角質増殖型は皮膚と白癬菌が共存している状態で、自覚症状はほとんどないし、なかなか悪化しない。そのため、治療せずに放置している人がたくさんいるという。

「ただ、そのまま放置していると家族にも感染しますし、白癬菌が自分のお腹や股にうつってゼニタムシやインキンタムシになります。糖尿病の人は、2次感染によって指が壊疽(えそ)を起こす場合もあるので、たかが水虫と侮ってはいけません」(楠院長)

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