冬こそ用心…ひび割れ、あかぎれと思ったら水虫だった

<「角質増殖型」は見分けづらい>

 また、角質増殖型は他に似ている病気がたくさんあるから厄介だ。かかとが硬くなる角化症、ドライスキンになる乾皮症、ひびやあかぎれが悪化した湿疹、赤い発疹やフケのような鱗屑(りんせつ)を伴う乾癬などと誤診される場合も多いという。

「病気によって、保湿剤、ステロイド、ビタミンD 3など、それぞれ違う薬を使うので、自分の判断で市販薬を使い続けていると、トラブルが発生する恐れもあります。趾間型や小水疱型は、市販の塗り薬でも症状は改善しますが、角質増殖型は、基本的に飲み薬でなければ治りません。角質増殖型の人は爪に水虫を持っているケースが多い。冬になるとかかとが割れ、爪が白く濁っている人は、専門家の診察を受けて、自分に合った薬を処方してもらった方がいいでしょう」(楠院長)

 飲み薬を3カ月ほど服用すれば、ほとんど根治するという。ただ、高血圧、コレステロール、不眠症などの薬とは飲み合わせが悪い種類もあるので、必ず専門医に相談することが必要だ。

 かゆみや炎症などの症状が出ない冬こそ、水虫は気をつけなければならない。思い当たる人は、素人判断せずに皮膚科を受診し、しっかり治療すべし。

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