中村福助が緊急入院…中高年の「めまい」はこの病気の前兆

 歌舞伎俳優の中村福助(53)が降板騒ぎ。12日の公演後にめまいを覚えたため都内の病院で検査したところ、血圧の数値がかなり高かったので緊急入院し、舞台の降板を決めたという。

 歌舞伎界は昨年来、病気や災厄続き。それで大事を取ったのだろうと思ったが、「たかがめまい」と軽くみてはいけないらしい。医学博士の米山公啓氏に聞いた。

「50代の人がめまいを感じたら、脳梗塞や脳血栓の前兆である可能性があります。高血圧や高脂血症、糖尿病などの生活習慣病のある人はとくに注意。血管が硬くなって血が固まりやすくなり、詰まってしまう前兆とも考えられるのです。聴神経腫瘍といって、脳神経に腫瘍ができてめまいと耳鳴りに見舞われる病気もあります。このほか椎骨脳底動脈循環不全症は動脈硬化によって脳に十分な血液が送られず、体がふらついて倒れたりする病気です」

<クルマにはねられるケースも>

 脳の血管が原因でない場合は良性発作性頭位めまい症を疑う。耳の中の三半規管がおかしくなり、振り向いたり上を向いたときに目の前がグルグル回っているように感じる。完治するまで半年~1年かかるというから厄介だ。

「メニエール病は神経がむくむことで起きる病気。めまいと同時に強烈な吐き気に襲われたりします。立ち上がったときに目の前が真っ暗になったり、ひっくり返ってしまったら、起立性低血圧の疑いがあります。これらの病気は原因不明のものもありますが、50歳を過ぎたら生活習慣病に気をつけ、お酒とたばこを控えることが大切です」(米山公啓氏)

 歩行中に体がふらついてクルマにはねられるケースもあるから恐ろしい。中高年はくれぐれも気をつけたい。