レンコン、タマネギ…アレルギーは野菜で撃退できる

 アトピー、花粉症、シックハウス……。もはや国民病ともいえるアレルギー症。最新の研究では、特定の野菜にアレルギー症状を抑える効果があることが分かってきた。そのひとつがレンコン。先日、NHKの情報番組で紹介され、話題を呼んだ。レンコン以外に効果的な野菜はあるのか? 渦中の大学教授を直撃した。

<レンコンで6割が改善>

「いや~、またレンコンの話ですか。問い合わせが殺到してるんですよ」

 電話するなりこう答えたのは、埼玉医科大学保健医療学部の和合治久教授。

 先月28日放送のNHK「あさイチ」で、レンコンのアレルギー症状抑制作用について語り、注目を集めた。

「確かにレンコンはアレルギーに効きます。レンコンを食べ続けると、アレルギー症状の原因物質である“IgE抗体”を減らすことが、マウスの実験でわかりました。その後、レンコンで作った錠剤を花粉症患者に3カ月間投与。その結果、およそ6割の人の症状が改善しました」

<抑制成分が豊富>

 放送ではレンコンが特に取り上げられたが、他にもアレルギーに効く野菜があるという。

「ニラ、タマネギ、ニンニク、シソ、ネギです。レンコンに負けないくらい、アレルギー症状を抑制する成分を含んでいます」

 抑制成分の1つ目がムチン。いわゆる“ネバネバ”物質で、鼻や気管支の粘膜を保護し、強化する。2つ目は、食物繊維。腸の働きを正常にし、免疫力を高める。3つ目がポリフェノール。ほとんどの食物に含まれ、その数は4000種類ともいわれているが、レンコンをはじめ、ニラ、タマネギ、ニンニクなどには、アレルギーの原因物質を抑えるフラボノイドというポリフェノールが豊富に含まれているという。

<ギョーザが最強>

 ムチン、食物繊維、ポリフェノールと三拍子揃ったのが、前記の野菜たち。どれも身近な野菜ばかりだ。

「そうなんです。アレルギー体質を改善するには毎日、継続的に摂取する必要があります。そのためには、身近な食べ物でなければなりません。そう考え、20年前に研究をスタート。抗アレルギー薬の多くが植物由来なので肉や魚は省きましたが、ありとあらゆる野菜を試しましたよ」

 和合教授の研究では、花粉症だけでなく、アトピーやシックハウスなどあらゆるアレルギー症状、そしてがん細胞の抑制にも「効果が期待できる」らしい。

 摂取量の目安は1日当たり20~30グラム。毎日、3カ月以上継続すること。

「これらほとんどの野菜が含まれているのがギョーザ。レンコン入りギョーザなら“最強”です」

 明日から毎日食べよう。