風邪薬は要注意…前立腺肥大なら知っておくべき4つのポイント

(2)薬の種類に注意

 肥大症の症状は、尿が出にくい、残尿感、頻尿(夜間頻尿も含む)など。夜間頻尿は夜中に2度も3度も目が覚めるので、睡眠の質も低下する。深刻に悩んでいる人も少なくないが、これらの症状は薬物治療で劇的に改善される。

「1週間以上、薬を継続して服用すれば症状はよくなります」

 ただ、薬を服用する時は、前立腺がんの有無を調べる腫瘍マーカー「PSA」の数値の見方に気を付けなければならない場合がある。

「肥大症の治療薬アボルブ(5α還元酵素阻害薬)は、男性ホルモンの前立腺での作用を抑え、前立腺を小さくします。するとPSAの数値が低くなる。アボルブの服用では、PSAが本来の数値の半分になります」

 つまり、がんでPSAが上がっていても、気付かないことがあるのだ。「泌尿器科医なら薬との関係をチェックしますが、肥大症はありふれた病気なので、専門外の医師が診ているケースも珍しくありません。その場合は、服用薬を自ら申告すべきです」

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