「スポーツ中の突然死につながる心臓病は、6割以上が不整脈が原因です。次のような症状が出たらすぐに救急車を呼ばなくてはなりません」
それは、息苦しい、熱っぽい、冷や汗、胸焼け、動悸、息切れ、呼吸が上がるなどだ。
「心筋梗塞の治療はゴールデンタイムと呼ばれる3時間以内に開始すると生存率が高くなります。救急車の搬送や病院での検査にかかる時間を考えると、迅速に行動しなくては間に合いません」
“しばらく様子を見よう”というのは絶対に駄目。躊躇なく119番にダイヤルすべきなのだ。
■最近注目のバイタルサイン
ただ、本来は、発作が起こる前に対策を講じるべき。
野口氏が強く勧めるのは、パルスオキシメーターでのチェックだ。
パルスオキシメーターは医療機器のひとつで、指先や耳などにクリップのようなものを挟むことで、動脈血酸素飽和度(SpO2)を測定できる。肺から取り込まれた酸素は、赤血球中のヘモグロビンと結合して、動脈血として全身に運ばれる。SpO2は、その酸素と結びついているヘモグロビンの割合をパーセントで表したものだ。