朝晩2回でリスクを把握 「血圧」は家庭でこそしっかり測る

 自宅で朝晩2回測定すれば、月60回になる。月1回の通院時に測定した場合と比べて情報量は60倍だから、それだけ正確な血圧を把握することができる。

 また、家庭で測定した時は正常値なのに、医者や看護師の前では緊張して血圧が上がる〈白衣高血圧〉タイプや、病院で測定した時は問題なくても、自宅で測ると数値が高い〈仮面高血圧〉の人もいる。月1回の測定では、こうした隠れた高血圧が見落とされる可能性があるのだ。

「脳卒中や心筋梗塞といった〈心血管イベント〉の発症は、夜間の血圧の値が大きく関係していることが多くの疫学調査から分かっています。クルマのエンジンは動かしっぱなしだとすぐに故障してしまいます。人間の心臓も同じで、夜間はしっかり休めなければいけません。通常なら、夜間の血圧は昼間の値から10~20ぐらい下がるものです。しかし、夜になっても下がらなかったり、寝ている間の方がむしろ高い人もいる。危険なのはこうしたタイプです」

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