中高年にはデメリット多し 「レーシック手術」は老眼を早める

 10歳なら目から8センチの距離でもピントを合わせることができるが、30歳になると14センチ、40歳では22センチ、50歳になると50センチと、年をとるごとに手元が見づらくなってくる。60歳になると目から1メートルの距離がないとピントを合わせられなくなるため、老眼鏡が必要になる。

■手元が見づらくなる

 レーシック手術を受けると、遠くが見えない近視でも、近くが見えない遠視でもない状態になると期待している人がほとんどだろう。しかし、実際は、“近視をなくして遠視にする”ようなもの。中高年にとっては、老眼に悩む時期を早めてしまうことにもなりかねない。

「レーシック手術は角膜をレーザーで削り、屈折率を変えて遠方視力を向上させるものです。その際、裸眼視力を確実に1.0に仕上げようとするため、遠視方向に過矯正するケースが多い。これなら、仕上がりが少しぶれたとしても1.0の視力を出すことができるからです。しかし、近視をなくして遠視気味に削ってしまうので、手元が見づらくなります。年をとれば、誰でも老眼になります。レーシック手術は、遠視=老眼になるタイミングを自分で早めてしまうことになるのです」(清澤院長)

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