推定530万人 COPD(慢性閉塞性肺疾患)に新リハビリ

「COPDの患者さんは動くと息苦しいため、極力動かない〈息苦しくない生活〉を送るようになります。それは身体機能の失調や低下につながり、筋力低下、筋肉周囲の毛細血管床やミトコンドリアの減少などを招き、病状を悪化させます」

 すると息苦しさが増してより動かなくなり、さらなる身体機能の失調や低下につながる。まさに、負のスパイラルだ。

「それを断ち切るために下肢の筋力アップを目指すリハビリが非常に有効であることは、さまざまな研究で明らかになっています。12段階の息苦しさの目安のうち、3~5段階、つまり〈息苦しい〉から〈大変息苦しい〉までは頑張ってもらうのですが、現実的には難しい」

 これを乗り越えれば生活の質が上がると説明しても、ギブアップしてしまう患者も少なくない。そこで目をつけたのが、WBVだった。

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