いつもの症状が実は…肩凝りは心筋梗塞のサイン

「狭心症の場合、左の肩や顎などが痛みます。狭心症は心筋梗塞の前兆とよくいわれますが、典型的な訴えは前胸部の真ん中あたりの圧迫感、焼けるような痛み、締め付けられるような感じです。いずれにしても、胸周辺に起こる。そのために、肩や歯が痛んでも、肩凝りや歯の痛みと勘違いするケースが珍しくないのです」

■意外な場所に痛みが生じる放散痛に注意

 狭心症は、高血圧、喫煙者、肥満の人にリスクが高い。少なくともこれらに該当するなら、左の肩凝り、左の歯痛は要注意だ。

「狭心症の症状は、長く続くわけではありません。数分から20~30分で症状が消えますが、労作に伴って何度も症状が表れます。そういった時は、循環器内科を受診してください」

 解離性大動脈瘤で突然死したBさん(58)は、亡くなる直前、腰痛を訴えていた。「これまでの腰痛と違う感じ」と何度も言い、「様子を見て、この痛みが続くようなら病院に行ってみる」と話していた。しかしその数時間後、突然倒れ、そのまま息を引き取った。

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