年末年始で肝臓ヘトヘト…今すぐ始めたい「肝機能」回復術

 仕事始めから5日目、早くも疲れ気味、なあ~んて人も多いのでは? それもそのはず、年末の宴会シーズンから正月休みを挟んで新年会へと、肝臓は休みナシ。働きっぱなしでヘトヘトだ。解毒作用も弱ってきて体全体が疲れを感じるのは当然か。一日も早く健康状態に戻したい。連休中に打つべき手は、この3つだ。

■タウリンたっぷり貝類でタンパク質を補給せよ

 9連休もあって、昨日も今日もと、ダラダラ飲んでしまった。胃も肝臓も相当弱っているはずで、こんなときの食事は消化吸収のいいものを最優先する。とりわけ大事なのはタンパク質の補給だ。

「たとえば、豆腐、鶏のむね肉、白身魚などが身近な食材です。油は消化吸収に時間がかかるので、炒め物やフライなどの調理法は避ける。また、同じタンパク質でもタウリンがたくさん入った魚介類もオススメ。シジミ、アサリ、今の季節ならホタテやカキもいい。タウリンには肝機能の修復を高める作用もあり、疲労回復に効果的です」(管理栄養士・検見さき聡美氏)

 今夜は、魚介と野菜タップリの鍋で決まりだ。

■アスリートに話題のアミノ酸・BCAAも有効

 肝機能を回復させるには、アスリートに話題のアミノ酸、BCAAの補給もいいらしい。

 栄養学に詳しい聖徳大学人間栄養学部長の池本真二氏が言う。
「BCAAは運動時の筋肉の損傷の修復に効果があるアミノ酸として知られます。一方で、肝炎や肝硬変で、基本の食事療法に取り入れられています。壊死(えし)した肝細胞を再生させる“手助け”をするんですね。つまり、連日のようにお酒を飲んで多少なりともアルコール性障害が出ていると考えれば、肝臓では組織が壊死と再生を繰り返しているわけで、BCAAを補給すれば肝細胞を活性化させると考えられます。機能が低下した肝臓を、もともと持っている状態に戻すには有効といえるでしょう」

 BCAAは体内で作ることができない。補給にはサプリメントが便利。手軽な飲料はランニングステーションなどで購入できる。

■ツボ押しは「中かん」と「期門」を最低10回以上

 食事とサプリ補給に、ツボ押しも加えれば効き目は抜群だ。ズバリ、肝機能アップのツボは――。

「ひとつは『中完(ちゅうかん)』です。二日酔いに効くツボともいわれ、左右の肋骨の合わさり目の突起(みぞおちの上)とへそを結んだ線の中間点。少し痛みを感じる程度の強さで、息を吐きながら押し、吸うときは指を戻して、最低10回以上繰り返してください。もうひとつは『期門(きもん)』。こちらは右の乳頭から真下に直線を伸ばして肋骨のすぐ下の部分。中完同様の強さと回数で押してください。中完は胃にも直結しているので食べ過ぎによる腹部の膨満感解消にも効果があります」(「鍼灸整骨院ホスピスト」鍼灸師・大須賀潤氏)

 飲んだ後は言わずもがなだが、飲む1時間ほど前に2つのツボを押すと、悪酔い予防になるそうだ。今夜からでも実践したい。

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