突然発症、誰にでも…大人の食物アレルギーはこんなに危険

 加水分解小麦は、小麦のタンパク質を分解したもの。数年前、大人気のせっけん「茶のしずく(旧茶のしずく)」に含まれていたグルパール19Sという加水分解小麦でアレルギーを発症する人が続出し、これが原因の患者が増えた。

■食物アレルギーは花粉症と連鎖

 発症メカニズムも違う。子供のアレルギーは、母乳を介して、あるいは子供が直接食べて発症する。対して大人の食物アレルギーには、甲殻類やスパイス、ナッツ、アニサキスなどの原因となるものを「食べて発症するタイプ」に加え、「皮膚や粘膜のアレルギーから始まるタイプ」もある。

「果物や野菜によるアレルギーは、先に花粉症の発症があります。花粉症を引き起こす原因物質と同じようなものが果物や野菜の中にあり、それに反応して食物アレルギーを起こすのです」
「茶のしずく」の加水分解小麦(グルパール19S)も、皮膚や鼻・目の粘膜に原因物質が付着し、それが日々蓄積されていき、アレルギーになる。そこから、加水分解小麦だけでなく、通常の小麦にもアレルギー反応を起こすことになる。

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