50代以上の半数がかかる「前立腺肥大症」は手術で治る

■体への負担が少ないHoLEP手術

 その治療法は薬を含めさまざまあるが、確実に排尿障害の改善が期待できるのは手術。なかでもオススメは尿道から内視鏡を挿し入れ、レーザーで肥大部分を丸ごとくりぬいて取り除く、「HoLEP(ホーレップ=ホルミウムレーザー前立腺術)」だ。年間100例以上の前立腺肥大手術を行う、聖路加国際病院泌尿器科の遠藤文康副医長が言う。

「膀胱結石などを合併している、前立腺がんがある、などの場合は大掛かりな開腹手術になりますが、最初に検討するのはこの手術法です。日本では2000年前半に導入され、果物の実を皮からはがすように切除します。取り残しが少ないのが特徴です。いま最も普及している、電気メスで何度も切除するTURP(経尿道的前立腺切除術)に比べ出血が少なく、100グラムを超える大きな肥大にも対応できます」

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