インフルやノロの季節でも…手を洗いすぎると病気になる

「この常在菌を殺したり洗い流してしまうと、皮膚には弱酸性の膜がなくなり、さまざまな病原菌が入り込みやすくなります。皮膚の角質が剥がれてもろくなり、アレルギー物質が侵入してアトピー性皮膚炎も起こしやすくなる。また、水分が抜けてドライスキンになり、皮膚の表面がザラザラになります。そうなるとさらに病原菌がつきやすくなり、感染症の原因になる黄色ブドウ球菌だらけになってしまうケースもある。カビなどの真菌も付着しやすくなります。常在菌が作り出す酸が肌をしっとりさせたり、病原菌から守ってくれているのです」(藤田氏)

 風呂に入って石鹸やボディーソープを使うと、1回で90%の皮膚の常在菌が洗い流されてしまう。若者は12時間で常在菌の数が元に戻るが、中高年は20時間かかるという。一日に何度もゴシゴシ手を洗っている人は、常在菌をどんどん減らしているのだ。

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