予備軍3000万人 口臭の原因「ドライマウス」の怖さ

 また、薬の副作用が原因の場合も多い。降圧剤や交感神経抑制剤、あるいは血管拡張作用剤などの循環器用薬や、抗不安薬や抗うつ薬などの精神科用薬の使用によるものがそれだ。

 精神的なストレスは、自律神経のバランスを崩し、唾液の分泌をうまくいかなくする。会議などで緊張すると口が乾くのと一緒だ。まさに現代病なのだ。

■画期的な特効薬はない

 どう治療するのか?
「薬の副作用が原因なら内科医と相談しながら減薬したり、シェーグレン症候群なら治療薬があります。しかし、他に画期的な治療法や特効薬はありません。原因となる病気を治すか、口中の唾液量を増やす“対症療法”が中心になります」

 対症療法は唾液分泌薬や漢方薬の服用、乾燥した粘膜を保護する保湿剤の使用が挙げられる。ガムを噛んで唾液腺を刺激したり、“ベロ出し”運動で唾液腺の周囲の筋肉を鍛え、唾液を出しやすくする方法もあるが、いずれも効果は出にくい。

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