50歳以上メタボが危険 目の脳卒中「網膜中心静脈閉塞症」

 新しい治療法は、静脈が詰まると目の中のVEGF(血管内皮増殖因子)の濃度が上昇、それが網膜の浮腫や血管新生に関与していることに注目。注射薬により、VEGFを本来の受容体に結合させないことで、浮腫や血管新生をストップさせる。

 現在、複数の注射薬が医療機関で使われているが、アフリベルセプト(一般名、商品名はアイリーア)は他の注射薬に比べ、より多くの種類のVEGFをブロックすると期待されている。

「ただし、発症後3カ月を超えると、注射をしても思うような効果があがらないとの研究報告もあります。目に異変があれば、すぐに検査して治療することです」(志村教授)

 ちなみに、冒頭の主婦・田中さんは眼内注射のおかげで、0.3まで落ちた視力が1.0まで回復したという。

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