50代女性はご用心 …急に太った、眠いは「閉経後糖尿病」

■水分をガブガブ、食べたら眠りこける

 ところが、妻の異変は見た目だけではなかった。お茶や水をやたらと飲むようになり、トイレが近くなって、食後にソファでうたた寝するようになってきたのだ。

「最初は、年を取ったから疲れやすいのだろうと思ったのですが、食事だけでなくおやつを食べるときも、直後に眠りこける。さすがにおかしいと思い、友人の医師に相談したら、“それは糖尿病じゃないか”と指摘を受けました。あわてて近くの内科に連れていったら、空腹時血糖値が200を超えており、糖尿病になっていたのです」

 賢太郎さんは知らなかったが、奥さんは最近、閉経を迎えていた。糖尿病専門医で「AGE牧田クリニック」の牧田善二院長が言う。

「中村さんの奥さんに限らず女性は閉経後に糖尿病を発症しやすいことが知られています。閉経前の女性は皮下脂肪に肉がつき、内臓脂肪にはつきにくいのですが、閉経を迎えると、女性ホルモンが少なくなり、余分なエネルギーが内臓脂肪に蓄積して、血糖を調整する物質が減り、インスリンの効き目が悪くなり、糖尿病を発症しやすくなるのです」

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