アレルギーで悩むなら古いカーペットやソファを捨てる

「何らかの抗体を持っている人を調べると、かなりの割合でチリダニに対する抗体も持っていました。花粉症の人を対象にした調査では、約8割にも上ったのです」

 スギやヒノキの花粉アレルギーなら、季節が限られる。ネコやイヌの毛のアレルギーなら、ネコやイヌを避ければいい。しかし家庭のどこにでもいるチリダニは、触れないのはほぼ不可能だ。結果、チリダニと日常的に接することで、何らかのアレルギー症状が出る。

 高岡氏の「ペストマネジメントラボ」では、医療機関などの紹介で、「ダニ相検査」というものを行っている。アレルギー疾患の患者の自宅に出向き、20カ所ほどのゴミを採取し、その中のダニの数を調べ、住環境の改善をアドバイスする。

「1グラムのゴミに10マイクログラム(10万分の1グラム)のダニアレルゲン物質があるとアレルギー症状が出ることが、国内外の研究で明らかになっています。検査でわかったダニが多い場所を改善するだけで、難治性のアトピー性皮膚炎の7割が改善したとの報告もあります」

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