病気になりたくなければ怒りを手放せ

脳をクールダウンさせる深呼吸 空気の流れを感じるのがコツ

 そして、お腹を大きく膨らませて目いっぱい息を吸い込んだら、今度は「ふうっ」と口から息を吐き出します。吐き出す時も口腔から唇への空気の流れを「感じる」ことが重要です。

 こんなふうに「空気の流れを感じながら深呼吸する」のがポイント。怒りの対象に激しくとらわれてヒートアップしている脳を、「空気の流れを感じる」という体感覚に意識を移すことでクールダウンできます。

 怒っている時は交感神経が緊張して戦闘モードになっているのですが、ゆっくりと腹式の深呼吸を繰り返すことでその緊張を緩める効果もあります。

◇奥田弘美(おくだ・ひろみ) 精神科医。日本医師会指定産業医。山口大学医学部卒。都内20カ所の企業でビジネスパーソンの心身のケアを行いながら、「銀座スキンクリニック」ではコーチング・カウンセリングも行う。著書多数。5月には新著「女医が教える 働く男の怒りと疲れをパワーに変える処方箋」(メディカルトリビューン)を発売。

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