注目の人 直撃インタビュー

夏井睦氏が語る「炭水化物が人類を滅ぼす」の根拠

本人も痩せて持病も克服/(C)日刊ゲンダイ

――でも、糖分は人間の体に必要なんですよね?

 糖分を必要とするのは脳です。血液1リットルあたり1グラムは維持し続けなければならない。でも、肝臓でアミノ酸から必要量のブドウ糖は作られるため、炭水化物によって摂取する必要はないのです。

――タンパク質を取っていれば、十分ということですか?つまり、肉や魚を食べたほうがいいと?

 血糖値を上げるのは炭水化物だけです。余計に取れば、脂肪肝や皮下脂肪にしかならない。一方、バター、チーズ、肉類などの脂肪に含まれる脂肪酸は、ホルモンや細胞膜の形成などに使われる。タンパク質は筋肉や組織の材料です。だから、タンパク質と脂質は外部から取り込むしかありません。

――先生自身が試され、痩せただけでなく、持病も治ったと聞きました。

 50歳前後から高血圧の患者でしたが、糖質制限開始から5カ月目に何となく血圧を測ると正常値になっていました。降圧剤も飲んでないし、運動もしていません。同時に中性脂肪、悪玉コレステロールの値も正常になっています。成人の病気は肥満が原因であることが多いため、炭水化物を制限すれば、ほとんどの病気を予防できるのです。近年は糖質と認知症の関係も指摘されています。

3 / 7 ページ

関連記事