脳卒中は予防したいが…血管は本当に鍛えて強くできるのか

 内皮細胞を健康な状態にすれば、血管は強くなる。そのために効果的だといわれているのが、抗酸化作用の高い食品を積極的に摂取することだ。

 緑黄色野菜のルテイン、トマトのリコペン、ショウガのジンゲロールやショウガオール、ミカンのβ-クリプトキサンチンなど、野菜や果物には抗酸化成分が豊富に含まれている。赤ワインやオリーブオイルも抗酸化作用が高く、ソバに含まれるルチンなども効果があるとされている。野菜中心の食生活が、強い血管をつくるうえでは大切になる。

 だが、内皮細胞を健全にすれば万事解決というわけではない。
「血管を強くする目的は〈破れない、詰まらない〉ようにすることです。内皮細胞は血液が血管に凝固することも防ぐので、内皮細胞が健康な状態なら、血管は破れにくく詰まりにくくなります。しかし、血液も含めた血管内の環境が悪ければ、血管は破れやすく詰まりやすくなる。これでは、強い血管とはいえません」

2 / 3 ページ

関連記事