何を食べてもまずい…こってり好きは用心「味覚障害」の恐怖

 なぜ、味覚障害が起こるのか? 多いのは、亜鉛の不足だ。
「舌の縁や奥にある味蕾(みらい)の中に、味細胞があり、味の情報を末梢神経を通して脳へ伝えます。ところが、亜鉛が不足すると、味細胞の新陳代謝が悪くなり、味の情報を脳へ伝える機能が低下。結果、味覚障害が起こるのです」

 亜鉛不足の原因には、(1)亜鉛の尿中への排泄(はいせつ)を促進させ、血中の亜鉛欠乏を起こす薬(降圧薬、抗菌薬、消炎鎮痛薬、抗不安薬、抗うつ薬など)を服用している(2)偏食で亜鉛を十分に取れていない(3)血中の亜鉛欠乏を引き起こす添加物が入った加工食品をよく食べる――といった理由が挙げられる。

「治療は、亜鉛不足を招く原因を取り除き、亜鉛内服療法で不足分の亜鉛を補ってもらいます。食事面でも、亜鉛の多い食品を意識して取ってもらうようにします。(1)の場合は、担当医に相談し、亜鉛欠乏を招かない薬に替えてもらいます」

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