何を食べてもまずい…こってり好きは用心「味覚障害」の恐怖

 個人差があるが、早い人は治療を始めて数カ月ほどで徐々に味を感じるようになるという。

■持病の薬も原因に

 亜鉛不足以外では、口腔カンジダ症による味覚障害もある。カンジダは、どんな人の口の中にも存在する常在菌だ。通常は味覚に影響を与えるほどの量は発生しないが、唾液の分泌が低下したり、口腔衛生状態が悪化すると、繁殖する。
「それらが舌にびっしり付き、味蕾がふさがれて、嫌な味がするようになるのです」

 亜鉛不足の場合と同様に、原因を取り除くことが第一。口腔内をきれいにし、抗真菌薬を使う治療が有効だ。

 唾液の分泌量が低下すると、味覚物質を味蕾にスムーズに運べないので、より味が分かりにくい。唾液の分泌量低下は、薬の副作用、シェーグレン症候群などの病気、現代病ともいえるストレスなどで起こる。それぞれに応じた治療とともに唾液の分泌を促すために、よく噛んだり、マッサージを行ったりする。

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