吐血で亡くなるケースも…胃潰瘍は決して軽い病気ではない

甘く見たらダメ/(C)日刊ゲンダイ

 ピロリ菌に感染していなくても、「痛み止め」「血をさらさらにする薬」「風邪薬」といった薬剤が原因で、胃潰瘍になるケースもある。

 動脈硬化などで「血をさらさらにする薬」(バイアスピリン、小児用バファリンなどの低用量アスピリン製剤)を飲んでいる人、慢性的な腰痛、頭痛、関節痛などで「痛み止めの薬」(NSAIDs=非ステロイド性鎮痛薬)を常用している人は気をつけたい。

「これらの薬は胃の粘膜を保護する『プロスタグランジン』というホルモンを抑制するため、潰瘍ができやすい状態になります」(江田氏)

 上記の薬を長く服用する場合は「PPI(プロトンポンプ阻害剤)」という薬を併用する。胃が弱い人は、風邪薬を飲む際も胃酸を抑える「H2ブロッカー」を一緒に飲むと胃潰瘍を予防できる。

「なかなかピロリ菌の除菌に行けない人は、食事で胃潰瘍を予防しましょう。『LG21』というヨーグルトに使われている乳酸菌は、ピロリ菌を減らす効果が認められています。また、ブロッコリーに含まれているスルフォラファンという成分はピロリ菌を抑え込む効果がある。キャベツに含まれるビタミンUには胃酸を抑える働きがあります」(江田氏)

 胃潰瘍で血を吐きたくない人は実践あるのみだ。

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