職場や自宅の独り言 「アウト」と「セーフ」の分かれ道

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 もっと“危ない”病的な独り言もある。

 まったく状況に合わない独り言を繰り返したり、周りに人がいても気にせずぶつぶつ言い続ける。〈死んじまえ!〉とか〈殺すぞ!〉といった異常に攻撃的な独り言や、周囲に誰もいないのに誰かと会話しているようなケースは要注意。統合失調症、重度の自律神経失調症、うつ病、双極性障害、発達障害といった病気の可能性がある。

「高齢者で独り言が増えた場合は、認知症も考えられます。脳がうまく働かなくなり、記憶だけでなく、思考、見当識、言語、判断などさまざまな認知機能に障害が出るので、独り言が多くなるケースがあるのです」(都内クリニックの内科医) そうした病気の場合、本人は病気だと自覚していないことが多い。

 無理に病院に連れていこうとすると拒絶されるので、〈よく眠れるように医者に診てもらおう〉〈疲れがたまっているみたいだから、ちょっと病院に行ってみよう〉など、別の症状を改善するために受診を勧めるようにするのがいい。

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