前立腺がん告白の角盈男さんが行う「重粒子線治療」って?

元巨人の抑えのエース/(C)日刊ゲンダイ

 エックス線を使った、従来の放射線治療では体の奥に行けば行くほど、がんに与える衝撃が下がるが、重粒子線はそれがない。しかも、粒子が重いため、生物的破壊力が強い、といわれている。

「ただし、前立腺がん治療に本当に重粒子線治療が必要か? といわれるとなんとも言えません。実は前立腺がんは急激に患者数を増やしている分野。『ダヴィンチ』と呼ばれるロボットを使った手術や、放射線源を埋め込み、内部から治療する小線源療法、重粒子より軽いが電子より重い陽子線治療など、さまざまな治療法が登場。それぞれ得意とする医師が“オレのやり方が一番いい”と力説していて、専門家といえども何がいいのか、断言できないのです」(前出の放射線治療専門医)

 実際、専用コンピューターとエックス線を使う「強度変調放射線治療」(IMRT)と呼ばれる放射線療法は10年以上前から普及しているが、重粒子線治療と結果に大きな差はない、ともいわれている。

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