「成人喘息」の誤解 服薬をやめられる人は2割しかいない

治ったと勘違い/(C)日刊ゲンダイ

「薬で症状が鎮まっただけで、治ってはいません。そこで薬をやめれば、風邪や疲労などちょっとしたことをきっかけに、喘息発作を起こす可能性がある。喘息は、ごく軽症と咳喘息を除き、半永久的に治療を続けなくてはならない慢性疾患です。それを認識しなくてはならない」

 ある調査では、「成人喘息患者で治療をやめられるのは2割、8割は治療の継続が必要」という結果が出ている。
 薬を途中でやめてしまう人が多いのは、喘息治療で使われる「吸入ステロイド薬」に対して、誤解していることも挙げられる。

「吸入ステロイド薬は局所的な作用で、肝臓ですぐに壊されます。全身に作用を及ぼす飲み薬と比較すると、ステロイドの量も約100分の1とごく少量。安全性はきちんと確認されていて、小児でも使えるほどです」

 もうひとつの問題点は、薬の使い方を間違えている人が少なくないことだ。

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