病気になりたくなければ怒りを手放せ

正しくグチって憂さを晴らす

 また、グチっている中で相手が何か助言をくれるかもしれません。その助言がピント外れでも、「ありがとう。参考にするよ」と受け取ってください。間違っても「それは無理」などと反論しないこと。相手はプロのカウンセラーではないので助言は期待せず、「共感して聞いてもらうこと」を目的としてください。

 話し終わったら、丁寧にお礼を言って建設的な言葉で締めます。「話させてもらってスッキリしたよ。お礼にビールでもおごるよ」などと明るくクロージングしましょう。

 ひとりで怒りを処理しにくい場合は他人の力を借りてもいいのです。怒りを賢く手放して、元気に仕事に臨んでください。

▽奥田弘美(おくだ・ひろみ) 精神科医。日本医師会認定産業医。山口大学医学部卒。都内20カ所の企業でビジネスパーソンの心身のケアを行いながら、「銀座スキンクリニック」ではコーチング・カウンセリングも行う。著書多数。5月16日には新著「女医が教える 働く男の怒りと疲れをパワーに変える処方箋」(メディカルトリビューン)を発売。

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