皮膚がボロボロにむける 乾癬と関節炎との“密接な関係”

発疹から始まることも多いが…/(C)日刊ゲンダイ

 東京逓信病院の皮膚科で「関節炎が乾癬に関連したもの」と診断された時には、すでに50代。指の関節は変形しており、関節機能障害で曲がらなくなっていた。皮膚科部長の江藤隆史医師(東京逓信病院院長補佐)によれば、「乾癬は一般的に皮膚症状から出ますが、その後に関節症状が出ることがある」という。

 乾癬は5つのタイプに分けられる。そのうち圧倒的多数を占めるのが「尋常性乾癬」。皮膚の表面にカサブタのようなものができ、鱗屑(りんせつ)と呼ばれるフケのようなものが大量発生する。体中のどこにでもできるが、四肢、体幹、頭によく見られる。

 次に多いのが、関節炎を合併する「関節症性乾癬」。関節の痛み、腫れ、こわばりなどが出る。

「関節症性乾癬は、一般的には皮膚症状が先に出て、次に関節症状が出る。しかし、中には関節症状が先に出る患者もいます。皮膚症状が軽くて自覚がなく、関節症状の方が目立つ患者もいます。Aさんのように、皮膚症状に関節炎を伴う典型的な関節症性乾癬でも見逃されることが珍しくなく、関節炎が先に出た(ように見える)ケースでは、その傾向がより顕著です」

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