5割が該当 ひかない「足のむくみ」は静脈還流障害のサイン

「冬は寒くて血行が悪くなる。夏は暑さで静脈の血管が広がり、血液が逆流しやすくなり、血液の中の水分が体内に漏れやすい」

 しかも夏は、暑くて運動不足に陥りがちで、ふくらはぎの筋肉のポンプ機能が働かなくなる。エアコンの効いた部屋で過ごし、冷たい飲み物や食べ物、特にビールなどと一緒に塩辛いつまみを食べていれば、体が冷えて冬と同じようになり、体の水分バランスが崩れる。

 むくみの段階で手を打っていればいいが、静脈還流障害が進行すると、下肢にこぶができる下肢静脈瘤や、心筋梗塞の恐れもある静脈血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)などを起こし、重症化すれば足の色素沈着、潰瘍などに至る。
 そこまでいかなくても、何より、足のだるさ、つらさがひどければ、当然、日常生活に影響が出てくる。

「治療は、マッサージや足首の運動、弾性ストッキングの着用、薬物療法、レーザー治療、ラジオ波治療などがあります。最近は、足のむくみを改善する内服薬が市販薬として登場しました。進行するほど、治療が大掛かりになってきますし、治らない場合もある。早期対策が肝心です」

3 / 4 ページ

関連記事