高価な治療を保険医療に組み込むと、財政負担が増えてしまいます。先進医療にとどめておく限り、どんなに高額でも患者は金を工面しようとします。保険会社も先進医療特約を売って儲けることができます。だから陽子線治療などは、いつまで経っても保険医療に移行されないのです。
政府は先進医療を拡大させることで、少しずつ混合診療の範囲を広げようともくろんでいるのです。医療格差の時代は、もうすぐそこまで来ています。
▽長浜バイオ大学・永田宏教授(医療情報学)
健康医療データの読み方