がんの可能性も…爪の「色と形の変化」は病気のサイン

写真はイメージ/(C)日刊ゲンダイ

 爪の下半分が白、上半分が黒ずんだ状態になる「ハーフ&ハーフネイル」は、腎不全や人工透析などを受けている患者に見られるという。

「同じ血流障害でも、甘皮部分にある毛細血管が詰まって破れることで出血が起こり、爪に赤茶色や黒褐色の短い線が表れる場合があります。これは、全身性疾患の存在を疑わせるもので注意が必要です」

 特に心臓内部に細菌が感染する感染性心内膜炎が原因の場合は要注意。菌塊が毛細血管に詰まって破れることで起こり、急性の場合は命の危険がある。

■栄養状態悪化で変形

 循環障害で白色、茶色のほかに見られるのが黄色への変色だ。原因は2種類あり、まず疑われるのが肺疾患。これも肺機能が弱って酸素が全身に行き渡らず、末梢のリンパ流の栄養障害が起きる。

 もうひとつは「イエローネイル症候群」と呼ばれるもので、爪の変色、顔や手足のむくみ、慢性的な肺疾患という3つの症状が見られる。これは、脂質代謝異常によって発生するリポフスチンという脂質の色素沈着が原因。肺疾患があり、爪の変色があれば病状の変化を疑った方がいい。

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