がんの可能性も…爪の「色と形の変化」は病気のサイン

写真はイメージ/(C)日刊ゲンダイ

 爪の変色で、もっとも危険なものは黒色だ。

「私が専門としている『黒色線条』はホクロのがんです。爪の下にできたホクロの母斑細胞からメラニン色素が生成されると、爪に黒い線条の変色が起こります。良性の場合もありますが、線の幅が6ミリを超えていたり、急激な太さの増加があった場合は悪性を疑うべきです」

 線条ではなく、爪全体と周辺の皮膚まで黒くなるケースは、ステロイドを生成する副腎の機能低下(アディソン病)の可能性がある。また、抗がん剤の副作用でも顔や手全体が黒色に変色するという。

「病気と間違えやすいのが、外傷性の内出血です。痛みを伴わずに、出血が起こって黒色に変色します。こちらは特に心配する必要はありません」

 変形では、爪が丸くなる「ばち状指」や、盛り上がる「時計皿爪」などがあり、これらも血流障害による栄養状態の悪化が原因。

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