最悪一生寝たきりも…風邪だと思ったら「扁桃炎」の恐怖

喉の痛みを甘く見てはいけない/(C)日刊ゲンダイ

 扁桃は、口を開けた時に見える口蓋垂(あごの上から垂れ下がっているもの)の両脇にある。扁桃には免疫細胞が集まっていて、鼻や口から気管や肺へ細菌が侵入するのを防いでいる。

「細菌やウイルスなど病原菌が通る最初の関門が扁桃で、常に炎症があります。しかし健康な時なら、炎症があっても大したことはありません。ところが、風邪をひいたり疲労、喉の乾燥があると、扁桃の細菌が増殖し、炎症がひどくなります。最初は“ボヤ程度”だったのが、どんどん“火”が大きくなっていくのです」(順天堂大学医学部付属順天堂医院耳鼻咽喉科・三輪正人准教授)

■手術しても“肉”は腐ったまま

 最初は扁桃だけの炎症(扁桃炎)だったのが、炎症が扁桃の周囲、そして喉の奥にまで広がり、膿がたまる。さらに炎症は、頚部から食道へ、食道から胸へと広がっていく。

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