脳卒中マヒに新リハビリ 「ニューロフィードバック」の効果

写真はイメージ/(C)日刊ゲンダイ

 患者は近赤外分光という光線を発するヘルメットのようなものをかぶり、モニターの前に座る。近赤外分光は皮膚や頭蓋骨などを透過し、ヘモグロビンなどの生体内色素に吸収される性質がある。脳は活性化すると、その部分の血液量が増える。適切に脳が活性化されていると、モニター上で棒グラフが伸びる。

「運動に関連する部分がうまく使えていないと、棒グラフは伸びません。つまり、活性化させたいと思っている脳の部分を使えているかどうかが、棒グラフの伸びで明らかに分かるのです」

 三原医師は、マヒがある脳卒中後3カ月の患者20人を対象に実験を行った。10人ずつ2グループに分け、一方は脳の働きに応じて棒グラフが表示される方法(脳の働きを客観的にチェックできる方法=A)、もう一方は脳の働きとは関係なく棒グラフが表示される方法(脳の働きを客観的にチェックできない方法=B)で、週3回2週間、マヒ部分を動かすイメージを持ってもらった。すると、A群の方が、B群より指と手の動きの機能改善が上だった。

3 / 4 ページ

関連記事