目覚めると体が動かない…その金縛りは「病気」か「夢」か

金縛りは科学的に解明されている/(C)日刊ゲンダイ

 脳が半分起きている寝入りばなは<自分がどこにいるのか><どんな状態なのか>といった意識が残っていて、その状態のままリアルな夢を見ると夢が現実に起こっているように感じる。恐怖や不安の記憶をつかさどる脳の扁桃体も活性化するので、恐ろしい夢を見てしまう。

 さらに、レム睡眠時は筋弛緩状態になる。全身の力が抜けているため、恐怖を感じているのにまったく動けなくなる。これが「金縛り」と「幻覚」のメカニズムだ。

■加齢とともに症状は和らぐ

「通常、深い眠りであるノンレム睡眠から入れば、その後のレム睡眠中にいくらリアルな夢を見ても、自分の状況に対する意識は遠のいたままなので金縛りは起こりません。レム睡眠中に筋弛緩が起こるのは、体を休める意味もありますが、リアルな夢によって睡眠中の体が動いてしまわないよう、脳から体を動かそうとする信号をシャットアウトする役割を持ちます」

2 / 4 ページ

関連記事