「水分摂取療法」でメニエール病のめまいは95%改善する

写真はイメージ/(C)日刊ゲンダイ

「脱水やストレスで抗利尿ホルモンの分泌が増えることは以前から知られていました。そこで水分を十分に摂取し、ストレスを軽減すれば、抗利尿ホルモンの分泌を抑制でき、内耳に水がたまりにくくなり、内耳の血液循環もよくなると考えたのです。それが、水分摂取療法のメカニズムです」

 カフェインと塩分が入っていない水分を、一日の中で分散して飲む。午前中に多めに飲み、就寝2時間前は控えるように勧めている。

「メニエール病の主症状はめまいと聴力低下ですが、多くの場合、耳閉塞感と低音部の耳鳴りが初期症状として出る。この段階でメニエール病を疑い、すぐに水分摂取療法を始めてもらいます」

■聴力改善効果も

 多量の水分摂取は心臓と腎臓に病気があるとダメージを与えるので、心臓と腎臓が健康であることが大前提。治療開始前には心臓と腎臓の検査を慎重に行う。この14年間で合併症など問題が生じた人はひとりもいないという。

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