レーシック普及で注目 「老眼手術」のメリット・デメリット

直径3.8ミリのリングを片目の角膜に挿入する手術も/(C)日刊ゲンダイ

「強膜や水晶体に対するアプローチもありますが、まだまだメジャーではありません。角膜に対するものが老眼手術では多いですね」(※)

「手術には大きく分けて2種類あります。“片目だけハッキリ見えるようにする手術”と“遠くも近くも幅広く見えるようにする手術”です。どちらも慣れるまで時間がかかり、結局、元に戻す手術をする方もいらっしゃいます。後者は遠くも近くも見える代わりに、どちらにもピントが完全に合っていないので、ボンヤリとした感じに見えます。“映像の質”はかなり下がります」

 手術の方法は複数あり、どれも一長一短がある。安全性については問題ないというが、費用は片目で十数万円から60万円以上とけっこう高い。ここまでして手術をする必要があるのか? と正直思ってしまう。

「おっしゃる通りです。残念ながら、近視レーシックのように“手術が終わったら世界がクッキリ見える”というようなことは今のところありません。夢の手術ではないのです。それでいて費用は安くありませんからね。ここが老眼手術の壁で、相談に来られても8割の方が手術をしないで帰られます」

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