痛風発症リスク20倍以上 ビールより怖い遺伝子変異

飲み過ぎはダメ/(C)日刊ゲンダイ

「Q126XはABCG2を介した尿酸排泄機能をほぼゼロに、Q141Kは半分にし、それぞれ日本人では約3%、30%の頻度で見られます」

 私たちは父と母から遺伝子を1つずつ受け継いでいる。その2つの遺伝子を、尿酸排泄輸送体ABCG2の「変異なし」「Q126X」「Q141K」で組み合わせていくと、尿酸排泄機能は100%、75%、50%、25%以下の4段階に分けられる。つまり、フルで尿酸排泄機能が働いている人に比べ、段階的に低くなる。

「痛風患者だけを対象に見ると、遺伝子によって尿酸排泄機能が低い人は、その数値が低いほど平均的な尿酸値が高く、痛風発作を早く起こしていました。特に20代、30代で発症した人は、ほとんどが遺伝子変異を持っていました。次に、健康な男女739人に対しても研究を行いましたが、やはり排泄機能が低い人は、現在は痛風を発症していなくても、尿酸値が高めだと分かりました」

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