「1本で1日分」もマヤカシ 市販野菜ジュースに潜むリスク

野菜そのものを食べなきゃダメ/(C)日刊ゲンダイ

 野菜ジュースの原料はほとんどが輸入されている。野菜をドロドロのペースト状に濃縮したものを冷凍して持ち込み、国内で水を加えて元に戻される。「濃縮還元」と表示されている野菜ジュースはこのパターンで製造され、国内でペーストを元に戻せば「国内製造品」と表示してもOKになっている。

「野菜をペースト状にする過程で熱を加えて煮込むので、熱に弱いビタミンやミネラルなどの栄養素は失われます。食物繊維は口に残って飲みづらくなるため、あらかじめ取り除かれるのが一般的です。こうして失った栄養素を補うために、ビタミン、カルシウム、香料などを添加物で補っているメーカーもあります」(安部氏)

 こうして製造されたものが「100%野菜ジュース」として市販されている。本末転倒だ。

■どこの国の野菜かは分からない

 また、濃縮ペーストにされる野菜には、世界のさまざまな国のものが使われている。中国、台湾、インドネシア、豪州、米国、ブラジル、アルゼンチン、ドイツ、ポルトガル、エジプト、トルコ、南アフリカなど、価格が安ければ世界中から集められるという。

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