痛くも痒くもないのに気になる 「危ないしこり」の見定め方

写真はイメージ/(C)日刊ゲンダイ

「中高年の方に多く見られるのが、脂肪性腫瘍と呼ばれる良性のしこりです。名前の通り脂肪細胞でできていて、感触は軟らかい。太もも、臀部、二の腕などの皮膚と筋肉の間にできることが多いのですが、骨の近くや筋肉の間など体の深部にできると、大きくなるまで気付きづらいのが特徴です」(森岡医師)

 しこりが徐々に大きくなり、周囲の神経や骨が圧迫されることで痛みを感じて受診する人もいるが、痛みや運動障害などの原因になることはまれ。大半は「良性」で、命にかかわらないものがほとんどだが、中には「悪性」の場合もあるから甘く見てはいけない。

「しこりの種類は、良性を含めると140種類以上もあり、そのうち悪性は35種類ほど存在します。悪性のしこりは『軟部肉腫』または『サルコーマ』と呼ばれ、希少がんに含まれています。発生は年間1500人程度と多くはありませんが、しこりを発見したら良性か悪性かの判別はしておくべきです」(森岡医師)

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