異動シーズンに忍び寄る「昇進うつ」は“変化”を減らして防ぐ

抱え込んだらアウト/(C)日刊ゲンダイ

「昇進直後は気持ちが盛り上がっているので、スタートダッシュをしてしまいがちです。環境が変化したことだけで精神的にも身体的にも疲れるのに、それに気付かずにこれまで以上にがんばろうとダッシュを続けるから、どんどん疲弊してしまうのです。ある程度は部下に仕事を任せ、自分の仕事が終わったら早く帰宅する。しっかり食事をして、6時間以上の睡眠をとるように心がけてください。仕事は家に持ち帰らず、休日はしっかり休む。こうした基本的な対策だけでも効果的です」(奥田医師)

 また、なんでもかんでも自分ひとりで抱え込まないことも大切だ。

 書籍や雑誌を読んでマネジメントの基本を勉強するのもいいが、それ以上に管理職経験者に悩みを相談したり、アドバイスをもらうのがベスト。職種や会社の風土によってマネジメントの方法は千差万別。だからこそ、先輩上司の体験談が“救い”になる。

「昇進うつになる人は、完璧主義者で周囲に相談するのが苦手なタイプも多い。しかし、<最初はうまくいかないのが当たり前>という意識を持って素直に周囲のアドバイスを受けることが、昇進うつの予防につながります」(奥田医師)

 これで、昇進を喜べるようになる。

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