声がかすれ、咳が出る…その風邪症状は心筋梗塞の前兆だ

あなどったらダメ/(C)日刊ゲンダイ

「心臓は全ての臓器に血液を送り出すことで栄養や酸素を届ける役割を担っています。心筋梗塞になり働きが悪くなると、酸素を十分吸っていても肺に血液がたまり体は酸素不足となり、息苦しくなったり咳き込んだりするようになるのです」

 心筋梗塞から心不全になると夜、あおむけに寝た時に肺に血液がたまって咳が出やすくなるという。
 そうでなくても糖尿病の人は心筋梗塞への注意が必要だ。

「糖尿病の人が風邪になると、何も食べなくても血糖値が上昇します。風邪のウイルスや細菌がインスリンの分泌を抑制したり、インスリンの抵抗性を高めるサイトカインという炎症性タンパク質を増すため、インスリンの分泌や効き目が悪くなるからです。これに食欲不振や発熱、下痢が加われば血液が濃くなり、心筋梗塞や脳梗塞を起こすこともあるのです」(東丸教授)

 風邪の症状をバカにしてはいけないのだ。

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