長引く腰痛の原因…徐々に固まる「強直性脊椎炎」だった

放置せずに病院へ/(C)日刊ゲンダイ

 厄介なのは、症状の進行が非常にゆっくりであること。症状の出現から診断に至るまで、平均9年という調査結果がある。さらに、「見るからに分かる」病気でなく、知名度も低いため、病気に対する理解を得られにくい。

「日常生活の影響として、『痛い時は動けない。でも、痛くない時は普通』『体の向きを変えられない。でも、見た目は普通』などがあります」

■就労状況にも違い

 患者によっては、痛みがある時はまったく動けないほどひどいが、ケロッと治る。体が動かず、向きを変えられないため、「目だけで人を追う」「会釈ができない」「上目遣い」「イスにそっくり返って座る」「呼びかけられても振り向けない」となりがち。本人はしたくてしていることではなく、病気ゆえに仕方がないことなのだが、病気を知らない人にとっては「怠けている」「横柄」「無愛想」などと映る。

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