カラダのこわばりや疲れを解消したいが、行きつけの鍼灸院やマッサージ店はどこも休み。残念……。そんな人におすすめなのがひとりでできるペットボトル温灸だ。「安心のペットボトル温灸」(夜間飛行)の著者で、「アシル治療室」院長の鍼灸師、若林理砂氏にやり方を聞いた。
「準備するのはオレンジ色のキャップのホット用のペットボトル(350ミリリットル)と、それに注ぐ70~80度のお湯だけ。温度がわからなければ水をペットボトルに3分の1ほど入れ、沸騰したお湯を注げば適温になります」
あとはツボにペットボトルの底を数秒押し付ける。“熱い”と感じたら離す。1カ所に3~5回繰り返す。お湯が冷めても20~30分なら効果は続く。
「お灸というと固定式をイメージされるでしょうが、繰り返し刺激を与えるのがプロのやり方。ペットボトル温灸はそれを真似ています。素人はツボを正確に探せませんが、教わればおおよその場所を指し示すことはできます。ペットボトル温灸ならそれで十分です」
■肩凝りは指から刺激
「“合谷”は親指と人さし指の間の水かき部分のツボ。肩凝りの人なら、そこを刺激した後で、ヒジを曲げたところにできたシワから合谷に向かって指3本分離れた“手三里”へ。さらに、首を前に倒したときに飛び出す骨の真下と肩の先を結んだ中間点の“肩井”を温めましょう」
最後は後頭部の下で、髪の毛の生え際の“風池”を狙う。
「お灸は遠いところから痛みのある場所に近づくことがコツです」
■世界が明るく見える
「手三里、肩井、風池を温めた後、眉毛と目尻を結んだラインのやや耳側のツボ(太陽)を刺激します。最後に目の周りのくぼんだところ全体をペットボトルの底で押し当てます」
その効果は抜群で、温灸後、世界が明るく見える人もいるという。
■腰痛はへそ下を温める
「腰痛持ちはお腹が冷え、腹筋の柔軟性を失った人が多い。まずおへそと恥骨の真ん中辺りを温めましょう。次にペットボトルをひざ裏に置き“委中”に押し当て、痛む場所は最後に刺激します」
これであなたもシャキッとする。