これまで、病院とはほとんど無縁だった50代のAさんが、40度近い高熱に見舞われた。ただの風邪かと思っていたが、咳と痰がなかなか治まらない。日に日に息苦しさも増している。さすがに心配になり、病院で診察を受けたところ「肺炎」だと告げられた。
医師はサクサク診断・治療を進めていく。Aさんは不安でたまらなかったが、言われるがままにうなずくことしかできなかった――。
これでは、安心して治療に専念することは難しい。それを避けるために「患者が医師に聞いておくべき5つのポイント」を江田院長にまとめてもらった。例えばAさんのケースはこうだ。
【1】診断の根拠
なぜその病気だと診断したのか、その根拠を尋ねる。その病気をよく理解できていない医師はしっかり説明できない。ただ、中には時間経過によって症状がどう変化するかを見てみないと診断がつかない場合や、まず薬を飲んで効果を見て診断する「診断的治療」という方法もあるので、焦らず理解しておく。