止まらない咳、痰…雑な加湿器使いが招く「急性肺障害」

呼吸困難になることも/(C)日刊ゲンダイ

「<加湿器病>や<加湿器肺>と呼ばれる症状です。エンドトキシンという毒素を持つグラム陰性桿菌や、カンジダなどの真菌類(カビ)が加湿器の水の中やタンク内で増殖し、加湿器によって飛散されたそれらを吸い込むことで起こります。カビによるアレルギー性の過敏性肺臓炎や、細菌の毒素に対する炎症反応が複雑に関与していると考えられていて、発熱、悪寒、咳、痰、全身倦怠感といった症状が出ます。急性の肺障害を起こしたり、呼吸困難などの重篤な症状を招くケースもあるので、甘く見てはいけません」

■浄水はNG

 抗生物質が効かず、炎症を抑える作用があるステロイド薬や、他の治療が必要になるケースもある。加湿器を使うと体調がおかしくなる場合は、早めに受診したほうがいい。もちろん、加湿器病になる前にしっかり予防しておくことが大切。細菌やカビの繁殖を防ぐためには、加湿器のタンクは小まめに洗い、水は毎日取り換えるのが鉄則だ。

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