肉体と神経くたびれ…肩凝りが全身痛「頚肩腕症候群」を招く

写真はイメージ/(C)日刊ゲンダイ

 頚肩腕症候群は、もともと整形外科の分野で首、肩、腕に症状のある場合を広い意味で捉えた言葉だった。昭和40年ごろにキーパンチャーや電話交換手の「キーパンチャー病」として知られ、最近ではパソコン作業など上肢作業によって、首、肩、腕に症状が出る場合を「頚肩腕症候群」として扱うことになった。

「上肢作業による動的・静的な肉体的疲労と、脳の慢性的な神経疲労の2つが要因となっています。肉体的疲労は本人や周囲も気づきやすいが、神経疲労はその度合いが分かりにくい。そのため、『まだ頑張れる』となってしまう。そして最初は首や肩のひどい凝り、腕の痛み、しびれるといった程度だったのが、次第に全身に痛みが広がり、仕事を続けるのが困難になる人が珍しくありません」

■精神的ストレスで一気に進行

「リストラで社員が減って仕事の荷重が大きくなった」「体調不良で仕事をする能力が落ちたのに仕事量はそのまま」といったことがきっかけになって、一気に症状が進むこともある。

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